
習作(水溶性色鉛筆)
ひとはなぜ、青い山のてっぺんにのぼるのか
それは、ハトをとばせにいくためです。
その渦中で靴がやぶれても、パンがなくなっても、
嵐がやってきても、
熊に遭遇しても、いくんです。
ただそのてっぺんからハトを 空にはばたかせるため。
シンプルで明快。
短絡的とはちがうんです。
誰の人生にも、複雑さや困難や不可解、さまざまな問題がありえます。
けれど人生にはまた、底の方で奏でられている音楽、
あるいは流れるひとつの筋のようなものがある。
その流れは、ひと筋の川をたどるように、いろんな曲線を描きつつまっすぐすすみます。
ただひとつの、単純な目的にむかって。
この歌にあるシンプルさと目的の明快さは、そこに通じている。
わたしにとってこの歌は、人生の比喩として最適です。
『ぼくはずんずん行くんです みちをまっすぐどこまでも
道がみっつにわかれたら すきなひとつをすすみます
道がなくなれば草をわけ 崖にあたればよじのぼり
雨がふったらマントきて
マントがなければ雨にぬれ
美しい青いやま そのてっぺんまでいくんです
美しい青いやま ハトをとばせにいくんです
靴がやぶれたらはきかえて 変わりがなければはだしでも
お腹がすいたらパンをたべ なんにもなれけばがまんして
ぼくはずんずん行くんです 道をまっすぐどこまでも
嵐にあったらひなんして 熊にあったらうちとって
美しい青いやま そのてっぺんまでいくんです
美しい青いやま ハトをとばせにいくんです
ハトよ高くとべ』
(しばた たみぞう作詞 寺原伸夫 作曲)